和菓子

春の夜の 闇はあやなし 梅の花

W. SAKAI
2016/02/12
春の夜の 闇はあやなし 梅の花
日本を代表する和菓子でもある虎屋の羊羹。
数ある和菓子屋さんの中でも、やはりご年配者向けへの贈り物には間違いない信頼感がありますよね。

定番の竹皮包の大きな羊羹は、その大きさとどっしりとした存在感、やはりさすがだなぁと。
印籠杉箱に入れると、さらにぐっと気がひきしまるような重厚感。

そして、今回おとりよせでご紹介しているのは、そんな羊羹を小さく食べやすいサイズにした、小型羊羹の詰合せです。

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定番の夜の梅(小倉)、おもかげ(黒砂糖入り)をはじめ、新緑(抹茶入り)、はちみつ、紅茶といろんな種類を少しずついただけるのがとっても贅沢。
黒い外箱を開けたあとのパッケージも、実にあでやかで上品な色合いです。

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我が家では、それぞれ2cmくらいに切って、あついお茶とともに食べ比べしながら味わっています。

中でも娘がお気に入りなのは、橙色が美しい、「はちみつ」。
はちみつのコクと白あんのひかえめで上品な甘さがこどもにも食べやすいようです。
意外な組み合わせなのに、おどろきのおいしさなのは、「紅茶」。
色は小倉の羊羹と見間違うほどの濃さですが、挽いた茶葉を白あんにまぜこんでいて、香ばしい紅茶の香りがすっと口と鼻にはいってきます。

ちなみに、ご存知の方も多いとは思いますが、「夜の梅」は古今集の歌より名づけられたそう。





「春の夜の闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる」

春の夜の闇は梅の花の色が見えなくなり無意味だが、その素晴らしい香りだけは隠れようもないものだ



羊羹の切り口の小豆を、夜の闇に咲く梅の花に見立てて名づけられた、そんな背景を感じながら味わう虎屋の羊羹は、また格別のおいしさを感じられます。

ホワイトデーなどのお返しギフトにも最適なので、ぜひ上記の歌も一緒に添えて、いかがですか?



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