今年初めて「婦人画報特製おせち」のために監修をしていただいた、
京都割烹の名店「じき宮ざわ」の店主、宮澤政人さんに、
今回のおせちについて、改めてその魅力をお聞きしました。
Q「婦人画報特製おせち」で特にこだわった点、京都らしい点は
どのようなところでしょうか。
食材については、湯葉、棒鱈、甘鯛など、昔より京都に縁のある食材を使用しました。
味付けは、全体的に素材の持ち味と色を生かすために、淡い味付けを心がけました。
また盛り付けは、食材の色をいかしていますので、同じ色が重ならないよう配慮し、
目線がちらばるように心がけました。
こちらは二段重「喜心」です。淡い色合いや手の込んだ飾り切りが素敵です。
こちらは三段重「大心」です。充実の具材と納得の華やかさ。
Qおせち定番の品目以外にも、いろいろな具材があり大変魅力的ですが、
「喜心」「大心」それぞれの中で特に“おすすめの品目”と“その理由”をお聞かせください。
「喜心」では「鮑生姜煮」です。
これだけ身厚の鮑です。ぜひ皆様に賞味していただきたいです。
「大心」では、「自家製からすみ」です。
今年のボラの子は、大きく最良のものを仕入れることができました。
ぜひ今まで召し上がったからすみと比べてみてください。
Q「喜心」「大心」という禅宗の言葉を冠したおせちの名称について、
こちらに込めた思いはどのようなものだったのでしょうか。
道元禅師の典座教訓の中に、「三徳六味」「三心(喜心、老心、大心)」が出てまいります。
この教えを心掛けて、今日まで料理をしてまいりました。
その心掛けを今回のおせちの名称に使わせていただきました。
宮澤さんの、料理に対する信念ともいえる真っ直ぐな思いを、
そのまま「婦人画報特製おせち」の名称につけていただき、大変光栄です。
宮澤さん、コメントをいただきまして、誠にありがとうございました。
グルメ
「じき宮ざわ」店主宮澤さんに聞く「特製おせち」の魅力
M. SATO
2015/11/02