今回は、スイーツコーディネーターの松本由紀子さんによるゲスト投稿です。
どうぞご覧ください!
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スイーツコーディネーターの松本由紀子です。
今回は、ちょっとした手土産にもぴったり!
缶はフランステイストでオシャレながら、お味はフランスの昔ながらのルセットで素朴。
そんな他にはないワンランク上のフレンチビスキュイ(サブレ)缶をご紹介させていただきます。
京都・一乗寺という郊外の地での週一営業というスタイルながら、
口コミで人気となり、熱烈なファンの多い「マモン・エ・フィーユ」さん。
お店や催事では量り売りをされていた田舎サブレが、
トリコロール模様のオシャレな缶入りで登場しました!
現在は移転オープン準備中で実店舗がないため、
こちらの缶は「婦人画報のおかいもの」の先行販売なんだそうですよ!
トリコロールの幾何学模様にマモン・エ・フィーユさんのロゴ。
作り手の松下奈保さんは、ヨーロッパの伝統的な模様である
この幾何学模様が以前からとてもお気に入りなのだそう。
お菓子が美味しいのはもちろん、オシャレな缶を作ることで
手にした瞬間からワクワクしてもらいたいという想いから、
色味にもとことんこだわり、通常の印刷にさらにひと加工することで
この深く味わいのあるトリコロールカラーを表現されています。
さらに缶の裏側にも秘密が!
フエ(泡立て器)を持った奈保さんの手が描かれているんです。
こちらはちゃんと奈保さんの手の特徴をとらえているそうですよ。
蓋を開けると、想像以上に芳醇なバターの香りがふうわり。
真っ赤なペーパーの下にどんなサブレが隠れているのか
ワクワク、ドキドキ、胸が高鳴りますね!
ぎっしりと詰められたサブレは約50枚ほど。
1枚1枚焼き色が異なり、薄い茶色から濃い茶色まで
茶色のグラデーションになっているのが手づくりだからこその魅力。
そしてしみじみとした美味しさの証なのです。
この手づくりならではの微妙なニュアンスの違いが、
心にじんわりと刻まれていきます。
材料は発酵バター、小麦粉、卵、砂糖だけという究極のシンプルさ。
だからこそ素材へのこだわりも強く、バターは上質な発酵バターを、
小麦粉はフランス粉を厳選して使われています。
材料だけでなく、ルセットもまた究極にシンプル。
噛みしめるとサクサクッと小気味よい食感で、
小麦粉の風味とバターのふくよかな香りふうわりと広がり、
ほっこりと温かく幸せな気持ちに。
全てが手作業なので、生地のたたき方、のばし方によって
バターの風味の出方、食感が全く変わってきます。
それが一番難しいところでもあり、魅力にもなるわけですね。
フランスの昔ながらのルセットに基づき、1枚1枚丁寧に
手作りされた老若男女を問わずに愛されるおいしさ。
“普通のものは時代を超えて愛され続ける”
という作り手の想いが込められています。
お菓子作りの原点は、“自分の作ったものを好きな人や大切な人に贈ること”
という作り手の奈保さんご自身も大好きというこのサブレ。
私達世代は子供の頃に誰しもきっと作った思い出のある
クラシカルな菊型のサブレは、日仏を問わずに同じなのだとか。
現代には逆に新しいシンプルで素朴な形と風味のサブレと
缶入りという昔懐かしいスタイルが、人気を呼んでいます!
ひと口かじると、素朴な香りにあったかい気持ちになるこのサブレ。
移転リニューアルオープンが心待ちにされる
「マモン・エ・フィーユ」さんの入手困難なお菓子は、
大切な方へのプレゼントにお薦めです!
またこちらも大人気のシュトーレンは、
年末の手土産やお歳暮にも好適品ですよ。
【松本由紀子さんプロフィール】
スイーツコーディネーター&ライター。一般雑誌、菓子専門誌、TV、webサイトと多岐にわたりスイーツ情報を発信。コンサルティング、イベントプロデュース、講座の講師も務める。
近著に『一度は食べたい!隠れ愛されスイーツ 珠玉の裏スペシャリテ100』
(主婦の友インフォス)