今回は、スイーツコーディネーターの松本由紀子さんによるゲスト投稿です。
どうぞご覧ください!
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スイーツコーディネーターの松本由紀子です。
ハロウィンが終わり11月に入ると、街は次第にクリスマスムード一色に☆
最近では約2か月間もクリスマス気分を楽しむことができ、食の世界でも様々なクリスマスアイテムにスポットがあたっていますね。
クリスマスを待つ4週間のアドヴェントの間、少しずつスライスして食べる習慣があるドイツの伝統菓子 シュトーレンも、ここ数年どんどん人気が高まってきており、11月中に完売してしまうお店が続出!?
各店、各シェフの個性が光るシュトーレンが顔を揃えるなか、珍しい形のシュトーレンを発見しました!
「エクラデジュール」さんの『キューブシュトーレン』。
大小様々なサイズはあれど、なまこ型のシュトーレンが一般的ななか、なんとこちらのシュトーレンはキューブ型!
しかもひと箱に4個が、お行儀よく並んでいます。
約5cm四方、140g程のキューブ型。
この形にされた理由を中山シェフにおうかがいすると…まず第一に、他店と差別化したかったからとのこと。
また、こちらは2~3人分のサイズなので、まずこちらをお試し用で買っていただき、気に入っていただけたら大きなサイズの購入に繋がればとの思いも。
大きなサイズも四角型で、このキューブ型の3.2個分ほどのサイズなのだそう。
しっとりと口どけのよい生地感を目指して。
バターをしっかりとたて、焼成後もバターに漬けこむのではなくくぐらせる程度にすることで、イメージ通りの食感に仕上げられています。
フィリングはレーズン、オレンジ、チェリー、プラムと4種類のフルーツと大ぶりにカットされたアーモンド。
このドライフルーツをラム酒、ココナッツリキュール、キルシュ、コアントロー、アブリコブランデー、チャールストン、ディタと7種類の洋酒に半年以上じっくりと漬け込むことでフルーツの酸味を活かし、まろやかにまとめあげています。
漬け込み酒に7種類もをブレンドされているものは私も初体験だったのですが・・・
ラム酒のみだと強くなりすぎるため、ココナッツリキュールで味をまろやかに、ディタでよりフルーティーになど、色々と考えられてのブレンドなのだそう。
逆にスパイスはシナモンとナツメグの2種のみ。お砂糖も和三盆を使用することで、フルーティーさを邪魔しないように工夫されています。
また真ん中にどんと鎮座するローマジパンは、生地の中にもたっぷりと練り込まれています。
食べた時に味わいがハッキリとわかるように、このスタイルで。
このナッティでコク深いローマジパンと、カリッと香ばしいアーモンドの塩気が、甘くフルーティーな生地のアクセントになっています。
賞味期限は常温で45日となっていますが、中山シェフ的にはなるべく早めに食べてほしいとのこと。
シュトーレンは日を追うごとの熟成を愉しむお菓子でもありますが、洋酒漬けのフルーツのフルーティーさと、バターのフレッシュ感を考えると、最近は早めに食べていただくことを推奨しているシェフも多くみられますね。
フルーティでしっとりと口どけがよく、キュートなフォルムの新感覚のシュトーレン。
ひとつのボリュームはしっかりとありながらも個分けになっているので、ちょっとした手土産にもオススメ!
大勢で集まることが増えるこれからのシーズン、様々なシチュエーションで活躍してくれること間違いなしです。
ぜひ、スパイスティーやヴァンショーなどと合わせてクリスマス気分を盛り上げてください☆
【松本由紀子さんプロフィール】
スイーツコーディネーター&ライター。一般雑誌、菓子専門誌、TV、webサイトと多岐にわたりスイーツ情報を発信。コンサルティング、イベントプロデュース、講座の講師も務める。近著に『一度は食べたい!隠れ愛されスイーツ 珠玉の裏スペシャリテ100』(主婦の友インフォス)
スイーツ
お配りにも!キューブ型のおしゃれシュトーレン
W. SAKAI
2017/11/24