サステナビリティ

3月8日国際女性デー記念!女性二人が立ち上げた「ひつじ組」特別インタビュー

お取り寄せ編集部
2023/03/08
3月8日国際女性デー記念!女性二人が立ち上げた「ひつじ組」特別インタビュー
 毎年3月8日は、「国際女性デー(International Womens’ Day)」。女性の社会進出を願い、祝うとともに、男女平等の取り組みを称える日として、国連で定められた記念日です。
 
 国際女性デーを記念して、「婦人画報のお取り寄せ
では、女性ふたりが立ち上げたパティスリーブランド「ひつじ組」のオーナーパティシエ柏倉さんに特別インタビューを実施。ブランドの成り立ちから、女性パティシエとしての働き方、これからの将来のパティシエ業界のあり方についてお話しいただきました。
 

(写真:左から、今回お話を伺った柏倉さん、まなみさん)

 

「ひつじ組」とは?

 
 専門学校の同級生だったという未年産まれのパティシエール2人が始めた本格派フランス菓子ブランドの「ひつじ組」。オーナーパティシエ柏倉さんの本場フランスでの修行経験後、山梨での単発のイベントから活動をスタートされ、その後東京・椎名町で店舗をオープン、2022年6月より東京・三鷹市にて営業されています。「婦人画報のお取り寄せ」では2022年に取り扱いを開始し、主にクッキー缶を販売。現在販売中の「素朴缶」をはじめ、直近ではバレンタインや母の日などシーズンに合わせたクッキー缶を販売しております。

 

お客様はもちろんスタッフにもファンの多い大人気のクッキー缶
ひつじ組 クッキー缶「素朴」 4種 3,979円(税込)


 
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「ひつじ組」インタビュー

「ひつじ組」をはじめたきっかけは?

 もともと私たちは専門学校の同級生で、演習の班も同じだった、学生時代からの友人です。最初からお店を始めようとしたわけではなく、マルシェに出店してみて自分たちがどれくらい通用するのか、力試しのようなかたちで始めました。私がフランスから帰ってきた後に、畑仕事をしたいなと思い立ち二カ月間山梨にて住み込みで働いていたのですが、畑仕事は暗くなる前に終わるので、私自身体力に余裕があり、その余った体力で何かやりたいなと思ったんです。その時に知り合いになった方との繋がりでイベントに出店したのが「ひつじ組」の一番最初です。
 

どんな部分にこだわってスイーツを作られていますか?

 「味の濃さ」ですね...素材の味がしっかりするスイーツづくりを意識しています。「少し値段が高くなってもよいから、良いもの・美味しいものが食べたい」というお客さまの気持ちに応えることを大切に思っています。梱包などの細部へのこだわりも含めて、「こういうものが食べたかった!」と言っていただけるレベルのものをお届けしたいです。
 その上で、私たちのスイーツをどう受け止められるかは、それぞれのお客さまにお任せしたいなぁと思っています。

 

(写真:まなみさんによるチョコサンドクッキーの製作風景。一つ一つ丁寧に作業されていく)
 

女性目線でパティシエ業界の大変なことがあれば教えてください

 専門学校に通っていた頃は女性のほうが圧倒的に多いのですが、現場に出ると男性のほうが多く、その理由の一つとしてはやはりこの業界の労働環境の問題があると思います。例えば、基本的にずっと男性社会で来た業界なので、調理器具や収納の位置も男性に合わせて高いところに作られている場合も少なくありません。これは今まで男性社会だったので仕方ないことかなとは思いますが...
 

出産や育児で辞められる方も多いのでしょうか?

 自分自身に置き換えて考えてみると、いままで経験してきた中で、結婚して子供を産んで続けられていたかと言われると、難しかっただろうなと思います。ただ、私がみてきた周りの方の中で出産や育児が直接の理由で辞める人は実際にはほとんど居なかったです。それ以前に、若い頃に別の理由で辞めてしまうという方が多かったです。
 

(写真:店内の様子。焼き菓子が並ぶショーケースと、こだわりを感じるインテリア)

パティシエ界の働き方について、思うことがありましたら教えてください

 いまのお菓子業界は、若手が辞めてしまい真ん中の世代が抜けてしまっている状態で、人手不足が問題になっています。ただ労働環境の改善といっても、甘やかせばいいということではなく、職人としてある程度耐えなければならない練習はあります。そのような世界で頑張ってもらう忍耐強さは求めつつ、それが過度になりすぎないように意識したいですね。

 

「ひつじ組」が思う新しい働き方とは

 「なるべく風通しよく」と、「無駄なことを省く」というのを大事にしています。どこのお店にも「昔からの慣例」があったりします。ゼロからお店を始めるのであれば、最初から無駄なことや意味のないルールはなるべく無くそうと思いました。副業はお店によって賛否ありますが、私たちは副業していいと思っています。
 その人に合った働き方でいろいろ対応できたらな、と思いますね。正社員というと朝から晩まで働く、というのが一般的な働き方としてイメージされますが、私自身の考えとしては、人によっては働く時間も柔軟に対応してもいいのではないかと思います。というのも、私自身が朝は苦手で夜仕込みをしたいとか自由に時間をつかって働きたいタイプでつらい思いをしてきたので。

 

「ひつじ組」が大切にしていきたいこと

 やはりお客様から反応を頂けると嬉しいです。今日もちょうど京都からいらっしゃったお客様が「前に食べたクッキー缶が美味しかったから」と、別の用事のついでにわざわざ足を運んでくださり「念願のものを食べられた」と言ってもらえたり、ある時は想いがぎゅっと詰まった長文の感想をくださるお客様がいらっしゃたり、それは嬉しいですよね。
 
 またお店にいると、子供たちが学校の登下校中に立ち寄ってくれることも多く、子供たちが私たちのお店を生活圏の一部として認識してくれていることをとても嬉しく思います。喜んでくださる方たちのためにこれからもこだわりのスイーツを作っていきたいです。
 そのためにも、なるべく仕事を”続ける”ことが大事だと思っているので、一緒に働く仲間が続けられるような環境づくりを今後も力を入れて頑張っていきたいと思っています。

 

(写真:東京都三鷹市の「ひつじ組」の店舗) 

お取り寄せ編集部が「ひつじ組」を取り上げた思い​

  今回は、パティスリー業界で新しい働き方を模索する「ひつじ組」にお話を伺いました。熟練の技が必要な職人社会かつ体力的にも女性にとっては大変な面もあるパティスリー業界で、細部までこだわった商品や店内、また風通しよく働きやすい職場の環境づくりまで努力されている姿が印象的でした。
 国際女性デーをきっかけに、ジェンダー平等・女性へのエンパワーメントについて少しでも考えるきっかけになれば嬉しいです。

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