スイーツ

真夏のチョコレート論争

W. SAKAI
2023/08/17
真夏のチョコレート論争

夏にチョコレートを食べる派?食べない派?


猛暑日が続いていますね。
あまりの暑さで、今年は蚊もいないし、蝉の声もあまり聞こえないような、、、
(香りが)大好きな蚊取り線香の出番がなくて、ちょっとさみしい気分。

こう暑いと、あんみつやゼリーなど冷菓が恋しくて、クッキーなどの焼き菓子やすぐに溶けてしまうチョコレートを敬遠しがちの人も多いはず。しかし、わたしはいつでもどこでもチョコレートラヴァー!冷蔵庫でバキバキに冷やしたチョコレートをホットな飲み物と合わせるのが、夏休みの至福のおやつ時間となっています。

『婦人画報のお取り寄せ』では、バレンタイン以外でも常時、チョコレートを取り揃えていますが、かなり前に撮影に立ち会ったときにちらりと味見してすごく気になっていたチョコレートがありました。それが、アントワーヌ・カレームの「ジンジャーショコラ」。

もともと、オランジェットでとても有名なお店の『アントワーヌ・カレーム』。
オレンジの皮を10日間シロップで煮て、ゆっくりと糖分をしみこませることで、透明感のある仕上がりになったオレンジコンフィをチョコレートでコーティングして、丁寧にココアをまぶし、、、
その繊細な作業工程を読んでいるだけでも、おいしくないわけがない!というのが伝わってきます。



今回ご紹介するのは、生姜の香りと辛み残したチョコレート「ジンジャーショコラ」。
九州産の生姜を砂糖漬けにし、表面を乾燥させた後に粗目のパウダー状にしてチョコレートに合わせ、薄くのばしています。
口に入れると、ぱりっとした歯触りの後に、生姜の爽やかな香りが広がり、最後にぴりっとした辛さとジンジャーの砂糖漬けの食感が残ります。思った以上にジンジャー強めですが、こどもも食べられる辛さなので大丈夫。
おうちアペロにもちょうどよいかも。



こちらは、国産レモンのシロップ漬けをカットして、薄いチョコレートを合わせた「シトロン」。
カカオ56%のスイス産チョコレートに、レモンのコンフィが贅沢にちりばめられています。
ジンジャーよりは少し厚みがありますが、こちらもパキッと無造作に割れた形をそのまま口にほうばります。
爽やかさとほろ苦さがたまらないシトロンは、オランジェット好きも唸りそう。(わたしもその一人)



2種類とも薄いチョコレートですが、比べてみるとちょっと厚さが違います。
上が「ジンジャー」で厚さは1~1.5mmほど。とにかく「パリっ」という表現そのままです。
下が「シトロン」で厚さは2~2.5mmほど。ジンジャーに比べれば厚みはありますが、レモンコンフィがごろごろと入っているので、その大きさに合わせた厚みになっています。
冷やして食べるとより一層、この薄さのパリパリ感とさっぱりとしたおいしさを味わえるので、夏にチョコレートを敬遠しがちな人にもぜひおすすめしたいです。

 

ちなみに、今回のブログのタイトルは、こどものころに好きだった「チョコレート戦争」の本から。
本の中に出てくる洋菓子店・金泉堂のショーウィンドーの中にある、チョコレートでできたお城は、それはそれはこどもを魅了するもので、幾度となく読み返した記憶があります。

このチョコレートの城は、クリームでふちどりした窓、ウエハースの屋根、赤いジェリーの塔、角ざとうのレンガといったぐあいに、すべてが洋菓子の材料でつくられた、みごとなものだった 

先日ふと読み返してみましたが、大人になった今でも、心がくすぐられるような描写に、チョコレートはどの世代でもときめく不思議な力があるんだなぁなんて思ったりしていました。
あぁ、早くもバレンタインシーズンが待ち遠しい、、、



 

新着記事